ほぼ全国の小6と中3に学力テストが実施された。
私は学力テストの問題よりも、児童・生徒に対する質問の方が気になった。
PDFファイルで誰でも見られるので、学校長が記入するものと児童・生徒が記入するものを
それぞれ見てみた。
校長に対するものは、文科省の遠まわしな脅しのようなもので、正直に答えるとひどい目に
遭いそうな気がする。
問題は児童・生徒向けの質問だ。
半分は生活に関するもの、残りは学力テストの内容に関するものだった。
私の興味は、生活に関する質問である。
例えば最初に
・朝食を毎日食べている
・テレビを見る時間やゲームをする時間などのルールを家の人と決めている
・ものごとを最後までやりとげてうれしかったことがある
などの設問に、当てはまる・どちらかといえば当てはまる・どちらかといえば当てはまらな
い・当てはまらない、の4つから選ばせている。
さらに
・普段(月曜日から金曜日)何時ごろに起きますか
・普段(月曜日から金曜日)一日にどれくらいの時間、睡眠をとることが最も多いですか
・携帯電話で通話やメールをしていますか
などといった細かい設問もあり、何時間ぐらいやっているのか答えさせている。
他にも、塾へ行っている時間やスポーツをしている時間なども訊いていた。
また、学校以外で経験のあるものとして
・海・山・川・湖で遊んだこと
・生き物を飼育したこと
・小さい子どもをおんぶやだっこしたり、遊んであげたりしたこと
・包丁やナイフを使って調理したこと
などの有無を訊いている。
これらは、家庭環境と学習能力についての関係を探る質問だといえるだろう。
本当は親が本を読むか、とかも訊いてみたかったそうだが、反対意見があって削除されたと
いう。
文科省は、学力テストの裏テーマとして、家庭がどのくらい壊れているのかを把握しておき
たかったのだと思う。
そして、ここから得られたデータで、家庭環境と学習能力について何らかの関係が認められ
たならば、すぐに対策をとりたいのだろう。
こういうことはプライバシーの侵害に当たると言う人がいるかもしれないが、学校の現場は
そんなことを言ってられないほど荒れているのかもしれない。
(実際、学級崩壊しているクラスの生徒が、おとなしく学力テストを受けたのか疑問だなぁ)
私はこうした学力テストが必要だと思う。
病人に対して検査をするのが当たり前なように、教育についても全国的な調査を行うべきだ
ろう。
考えるための材料が多いにこしたことはないのだから。
ただ、そのデータをどのように利用するかは、教育行政の人々にかかっているわけで、単純
に学力アップを指導するだけでは意味がないと思う。
ひとつはエリート教育をどうするのか、もうひとつはバカの底上げをどうするのかを決めな
ければならないだろう。
実は、バカを普通にするコストよりも、できる子をよりできる子にするコストの方がはるか
に少なくて済むし、効率がいい。
もっとも、教育は単純にコストをかけたらその分だけ結果が出るというわけでもないから難
しいんだけど。
やっぱり大人が、国語と算数・数学ができない子でも幸せになれるようなビジョンを示して
あげないといけないのだろうな。
本文と写真はまったく関係ありません
从o゚ー゚从<ねー、今日の学力テストできた?(←中3)
ノノ∂_∂’ル<うちに聞かないでっ! (←中3)