学校のランキングには意味があるのだろうか。
私もネタがないときには家計調査からちくわとかうなぎの消費量の
ランキングを作っているが、ちくわの消費量が多いか少ないかで、
全国各都市の優劣が決まるわけではない。
こういう事実がある、というデータを見て、あれこれ想像するだけ
だ。
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学校は、ものすごく大雑把に言えば、人が幸せになるための組織だ。
社会の構成員のほとんどが、なるべく多くの知識を得て、自分と他人
を助けるための能力を身に付けるようにする、というのが理想である。
なので、学校の優劣をつけても、あまり意味が無い。
世界の大学のランキングで東大は30位ぐらいだそうだが、日本の社会
はそんなに悪いだろうか?
むしろ、リーマンショックの原因を作った人たちは、欧米の有名大学
を卒業しているのではないか。社会を混乱させた罪は重い。
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小中学校のランキングも、順位に振り回されている感が強い。
学力テストで上位の県の子供と下位の県の子供の差は、どのくらいある
だろうか。
もし下位の県の子供たちが、九九もおぼつかず、ほとんど漢字も読めない
状態だとしたら、早急に対処しなければならないだろうが、そんなことは
あるまい。
同様に、上位の県の子供たちが、大人になってみんな社会のリーダー的な
地位になるとも思えない。普通の大人になるだろう。
社会の歯車になるためのシステムなら、すでに日本の教育は完璧だと
言える。
デモはするけど暴動は起こさないし、ブラック企業が林立するぐらい
従順だ。
これ以上、子供たちの尻を叩いてまで、体制は何をしたいのだろう?
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ランキングは恣意的に使われることもあるし、そもそも誰がどんな尺度
で決めているのかも注意しなければならない。
順位をつけられて、よし、もっと上を目指そう、と思ってしまうのは、
すでに相手の土俵に上がっていることになる。
教育はそういう考え方を身に付けることではないだろうか。