テレビ会議

帰省している友だちに久しぶりに会って話をした。
最近の仕事はどんな感じよ? というトークをしているとき、彼が何気なく「テレビ会議をしてて」
と言ったので私は驚いた。


えっ、テレビ会議って、遠くの場所にいる人が通信回線を使って会議をするやつ? と私が訊くと、
何を遅れたことを言っておるのだ、とたしなめられた。
友だちはメーカーの技術職なのだが、出張経費節減のために数年前からテレビ会議が当たり前のよう
になったんだそうだ。


そうかぁ、IT革命って本当にあるんだぁ、と阿呆のようなことを言ったら、むしろウチの会社は
導入が遅かった方だよ、と笑った。
そういえば、別の友だちと話してたときも、米国の会社とミーティングをした、なんて言ってたから、
大きい会社ではフツーのことなんだろう。


私は大企業に勤めたことがないので、そういうビジネスシーンの変化にまったく疎いのだが、もし
テレビ会議が主流になったとしたら、出張が大幅に減るはずで、新幹線や飛行機の乗客も激減する
だろう。
JR東海全日空などは困っているのかなぁ? いまだ早朝の便はビジネス関係の人でいっぱいだと
思うけど。


そういや、携帯でもテレビ電話機能があるはずだが、いまいち使っている人を見ない。
むしろ、音声通話さえあまりやらず、ひたすらメールのやりとりをする人の方が多いのかもしれない。
私の偏見かもしれないが、テレビ電話はなぜ嫌われるんだろうか。


まず、お互いに顔を知っている人同士でないと通話しようと思わないだろう。
だが、顔を知っているということは、わざわざ顔を確認しなくても、音声や文字だけでもかまわない、
ということでもある。
むしろ、全く会ったことのない人同士の方が、相手がどんな顔をしているのか知りたくなるのでは
なかろうか。


次に、画像を見ながら話す違和感があるのだろう。
これは世代が進むにつれてなくなっていくと思うが、どういう顔をしていいやら分からなくなる人も
多いはずだ。
実際に会って話をしているのとは別のものだ、という意識があるから、妙にテレビ的な映り方を意識
するのかも。


また、話す内容が仕事のことであれば、事務的にやりとりして全く問題はないが、プライベートなことを
話すときは、映っている画像以外の情報も無意識に受け取っているはずだから、そこをカットされると
ぎくしゃくして会話が滑らかにならないことも考えられる。


たぶん我々は、発音された言葉のほかに、表情やジェスチャーを含めた雰囲気を相手の情報として入力
しないと、うまく会話を処理できないのではないだろうか。
そういう膨大な情報は、数値化できないものもあるし、通信速度もまだまだ少ないんだろう。


情報の少なさが、テレビ電話の違和感として認識されているために、積極的に使おうとしない人が多い
んじゃないかなぁ、と。


本文と写真はまったく関係ありません

川*^∇^)||<お正月もおしまいだね