気象予報士とエコノミスト

ドラえもんに、天気を自在にコントロールする道具があったが、たぶん現実では23世紀
になっても、我々は傘をさしているだろう。


気象と経済は、ともにカオスである。
誰もコントロールできないし、スパコンを使っても予測は不可能だ。


気象予報士は、半年後の気候を告げるとき、確実に当たるとは思っていないだろうし、
我々も絶対に当たると信じてはいない。
ところが、エコノミストはどうか? 自信満々に見える。


そして、長期予報は、発表当初は注目されるのだが、その時期になると誰がどんな予測を
したのかは、すっかり忘れ去られている。無責任な話だ。


だいたい、エコノミストは誰を幸せにしているのか? 
シンクタンクは本当に役立っているのか? 
私はテレビにエコノミストが出演するたびに、そう思う。


で、「エコノミストは信用できるのか」という新書があるのだが、私はこれを読んで
いない。最初から信用してないから。
エコノミストは信用できるか (文春新書)

そもそも、経済学というのは、学問なのか? 人間を合理的な存在と規定しているが、
違うんじゃないのか? 人間の欲望を、どういう変数に置き換えているのだろう? 
分からないことばっかりだ。
(そういうことも、たぶん立て板に水のごとく説明してくれるんだろうけど)


地方の山奥には、限界集落といって、老人の割合が50%を超えた村がある。
そのうち消滅してしまう山村が多いらしい。
経済的合理性の前では、そんな不便な場所に意地になって住み着いているのは無駄だ、と
切り捨てられてしまうだろう。私も半分ぐらいはそう思うけれど。


あるいは、野村総研がオタク市場を2900億円と試算(参照)してるけど、オタクは経済的合理性で
モノを買ってるんだろうか? オタクの市場での行動は、為替や債権や株式の市場の
行動と基本的に同じなのか? 2004年8月24日発表の話なのに、今ごろ咬みついてるのも
どうかと思うがw


貧しい国や地域が豊かになるためには、ひとつの方向しかないのか、とも思う。
あるいは、豊かになった国や地域は、どうすればいいのか、とかね。
オルタナティヴな経済学があったら教えてください。