昔の医療で、瀉血というものがあった。
とりあえず血を抜いておけば病気が治ると信じられていたが、現在ではほとんどの
場合において効果がないとされている。


私は経済学における様々な手法が、まだ医学における瀉血の段階にあるのではないか
と思っている。
そしてこれからも、医学のように発展はしないのではないかという疑いがある。


というのも、実際に経済学を用いて何かの政策を行うとき、同じ条件でやらなかった
場合と比較できないという致命的な欠陥があるからだ。


例えば、アベノミクスをやっているが、時間を戻して同じ条件でやらなかった場合に
どうなったかは、誰も確かめることができない。
要するに対照実験ができないのである。


はたしてこれが科学と言えるのだろうか? 


なのに、経済学者は自信満々である。
机上の空論にすぎないのに、社会を混乱させても知らん顔だ。
これほどはた迷惑は人々はいない。


気象をコントロールできないように、経済活動もまたコントロールできないものだ。
そういう自覚がない人ほど、大言壮語している。


経済学者やエコノミストという肩書を見たら、眉に唾をつけるべきだろう。