愛媛県立美術館で「ダリの宇宙とシュルレアリスムの巨匠展」というのをやっていたので
行ってきた。
ダリは、首都圏のどっかの美術館で大量に見たことがあって、金色の宇宙象の彫刻が、
妙に記憶に残っている。
今展覧会の目玉は「ヴィーナスの夢」という1939年の大作で、おなじみの柔らかい時計や
燃えるキリンが描かれている。(参照)
他にも、エッチングの作品や彫刻などがあったが、ダリの宇宙というには物足りなかった。
その穴を、アルプとかミロとかマグリットなど、他のシュルレアリスムの画家の展示で
カバーしているという印象だ。
それにしても、ダリという人は、性欲と食欲があんまり分離してなかったみたいだ。
確かにキッパリ分離している人はいないかもしれないのだが、あそこまで無意識が
ダダ漏れになっているのも珍しい。
うまいこと芸術家になってよかったなぁ、と思う。
私はこの展覧会で、初めてジャン・アルプという人を知ったのだが、和紙を使った
版画は、とても色使いがきれいだった。ありそうでない作品です。
あと、マグリットの絵を楽しみにしていたのだが、お目当てのものはなかった。
私がマグリットの絵を知ったのは、藤子不二雄のマンガ「ブラック商会変奇郎」だった。
たしか、空中に卵型の岩が浮かんでいるような作品だったと思うのだが、いまだに本物を
見たことがない。
【追記】
こちらによると、「マグリットの石」という独立した短編の作品があるそうです。
「ブラック商会変奇郎」は私の勘違いでした。すいません。
調べたら「ピレネーの城 Le Chateau des Pyrenees」という作品で、現在はイスラエル
美術館に収蔵されているそうだ。簡単に行けねーよ、イスラエル‥‥
展示会場の出口に、ダリ展の感想を書いてもらって、壁一面に貼ってあったので読んで
いると、小学6年生の女の子が
画家はみんな、あたまがおかしい!
と書いてあって、笑ってしまった。
そうだね、みんな頭がおかしいよね。