黒板とパワーポイント

いまも学校では黒板を使っているのだろうか? 
私自身は、ほとんどの教育現場で黒板だった。まれにホワイトボードがあったけど。


調べたところ、黒板は16世紀のヨーロッパで子供の学習に使われたホーンブックと
いうものが元祖で、日本には明治時代に米国から輸入されたそうだ。
ホワイトボードが登場したのは昭和41年(1966年)だが、学校ではまだ黒板が主流
とのこと。(参照


しかし、黒板というものが21世紀になっても残っているとは思わなかった。
チョークの粉で汚れるし、黒板消しを定期的に掃除しなければならないし、使いづらい
ことこの上ない。
余談だけど、松山市では(少なくとも私は)黒板消しのことをラーフルと言っていたが、
これは鹿児島県など一部でしか使われていない言葉だそうだ。(必読
あと、ラーフルクリーナーは松下や日立が作ってたんだね。メーカー希望価格は、15000円
前後。けっこう高い。(参照


学習塾は、ホワイトボードを使っているところが多いみたいだ。
インクがちょっと臭いけど、黒板に比べると手間がかからなくていい。
ただし、チョーク字の独特なテイストというものがあって、これはこれで捨てがたい。
モスバーガーの入り口に小さな黒板でメッセージを書いたりしてますな。
あれはチョークの字でなくては温もりが伝わらない。
(たぶん、誰かがネット上で、チョーク字フォントというのを作っているだろう)


ところで、授業をしたことがある人なら分かると思うのだが、板書するのは手間がかかる
もので、その間、無防備になるので生徒は気を抜いてしまう可能性がある。
ま、そこは経験の力で、書きながら喋ったり、どんどん消していくと、生徒はノートに
写すのに忙しくなって気を抜くどころではないけれども。


そうすると、誰でも考えるのが、パワーポイントなどを使った授業である。
あらかじめ仕込んでおけば、教える側はどんどん話すことができ、なおかつ動画を
使って説明もできる。
授業後にダウンロードできるようにすれば、生徒全員に同じ情報を伝えることが
できよう。


黒板もパワーポイントも、それぞれ一長一短あるだろうが、やがてパワーポイントへ
移行していくのではあるまいか。
ラーフルクリーナーの、あのうるさい音がなくなってしまうのは、少し寂しいけれど。