Assassination

こないだ映画「ミュンヘン」を見て、ふと思いついたのだが、日本政府が非公式に
金正日の暗殺を企てたらどういうことになるだろうか。


自衛隊で暗殺チームを作って、朝鮮半島に潜入させ、数年間は泳がせておき、時期が
来たら決行する。あるいは、北朝鮮内の反金正日グループに実行させてもいい。
日本人の手を一切使わず、外国人の殺し屋を雇う、という手もあるが、これは非現実的
だな。


とにかく、計画して途中まではうまくいくだろう。
が、米国と中国が、必ずこの暗殺計画を探知して妨害するはずだ。
朝鮮半島の混乱は、両国にとって喜ばしいことではない。
(ロシアはどうだろう? 漁夫の利を狙うかな)


万が一、暗殺が成功したとしても、北朝鮮軍が集団指導体制で混乱を収束させるかも
しれない。そうすると、もっとややこしいことになる。


では、ターゲットをシン・グァンスに変更してみよう。
彼を暗殺したからといって何も変わるわけではないが、日本は拉致の実行犯を許さないよ、
というメッセージを送るのである。


恐らく、北朝鮮は報復するだろう。
大都市でテロを起こすかもしれない。
明らかに日本が損をする。


そう考えると、暗殺という手段はあまりスマートなものではない。
イスラエル政府は、非公式にせよ、よく踏み切ったものだ。
ゴルゴ13はフィクションの世界だけで十分ということか。


いまや、ターゲットは政府要人ではなく、一般市民へのテロになってしまった。
これは暗殺より始末が悪い。どうにかならんのか。


殺してやりたい、と思う相手がいても、そいつと共存することが民主主義っつーもの
なのかしら。受け売りだけど。