女王の教室第3話

今回の天海祐希は演技に説得力があった。
というのも、彼女は宝塚で地獄の訓練を這い上がってトップになった実績が
あるからだ。
創作ダンスを指導している姿は、まさにピッタリである。
(だが、教師というのは超人でなければならんのか、という疑問もある)


いったい、創作ダンスなんて何の役に立つのだろうか? 
こういう疑問は
「数学なんて何の役に立つんだよー?」
というバカと同じなのかもしれないが‥‥。
(数学は抽象的な考え方を学ぶのに最適だと思う)


私には、天海祐希が演ずる女教師の目的が見えないのである。
これが、崩壊した学級に現れたのなら分かるのだ。
(たとえば、堂本剛が主役だった「ガッコの先生」というドラマで、ココリコ
田中が受け持っていたような崩壊したクラスとか)
だとしたら、躾のなってないガキをビシッとまとめる「いい教師」に見える
はずだ。


しかし、このドラマのクラスは普通の子がほとんどのように思える。
どんな教師でも、だいたい運営していけるのではなかろうか。


なのに、阿久津先生は、ひたすら抑圧する。
主演の女の子が、楳図かずおのマンガのような顔をするほどに。
何のために? 


反抗せず、考えない人間を作るためか。
社会に出たときに負けない人間を作るためか。
彼女の行動からは、まだ全く読めない。


恐らく、これまでの「個性を尊重する教育」に対しての強烈なカウンター
であることは間違いないのだが、躾を学校に丸投げしている親への批判
にはなっていない。
学校の教室という閉鎖された空間で、まさに女王のように君臨する女性の
姿だけが際立っているのだ。


ドラマの最終的な着地点が見えないだけに、今後が楽しみである。