*[映画]シン・仮面ライダー

平日のレイトショーで観客は10人足らず。
特典のカードは仮面ライダーと緑川ルリ子だった。


昭和の仮面ライダーは子供のころに見ていたが、大人になってから
改めて見ることはなく、平成ライダーはほぼ見ていない。
なので、仮面ライダーをほぼ忘れていた人が見た感想である。


これは日本で最もお金をかけた同人誌(映画)だ。
同人誌と商業誌の違いは、作り手のやりたいことに制限があるか
ないかであろう。
シン・ゴジラ」と「シン・ウルトラマン」は、どちらも樋口真嗣
いうフィルターがあったが、「シン・仮面ライダー」にはそれがない。
そこが、この作品の評価に現れていると思う。


だからといって、同人誌が格下というわけではない。
ぬるい商業誌よりも、よほどエッジが効いた面白さがあって、
石ノ森章太郎のマンガが好きな人にとっては大満足の映画に
なっているはずだ。


ひとつ不思議なのは、サソリ・オーグの場面だけ、なぜか石ノ森章太郎
ではなく永井豪テイストだったところだ。
先に見た人が「キューティーハニー」と似ていると言っていたのは、
なるほどこの部分だったか、と思った。


ショッカーの目的であるハビダッド世界というのはエヴァンゲリオン
人類補完計画みたいなものなのだろう。
庵野監督が繰り返し語るこのモチーフは何なのだろう? 



庵野監督が学生時代に撮影した「帰ってきたウルトラマン」の
テイストが「シン・仮面ライダー」に最も近いのではないか。


オタクでない人を巻き込む大ヒットは、ちょっと厳しいのかな
と思う。