BSフジの深夜アニメ「BNA」を見終えた。
奇しくも米国で吹き荒れている黒人差別問題とも関連する
作品で見応えがあった。
特に最終話で正体を現す製薬会社の社長が、白人至上主義者の
ようで、なんともタイムリーな話だった。
米国人が見たらどう反応するだろうか。
アニメでは、人間と獣人というかたちで表現されていたが、
これはマイノリティーに対する差別を描いたものだ。
重いテーマだったので、受け止める側もよく咀嚼しなければ
ならないだろう。
その一方で、エンタメ作品でもあるので、人から獣に変身する
ところなどはアニメーションらしい生き生きとした表現になって
いる。
惜しかったのは主人公の親友のキャラクターだった。
宗教団体をからめなくても、製薬会社の後ろ盾でアイドルに
なった方がシンプルで分かりやすかったような気がする。
(ただ、獣人たちの宗教を出したかったのも分かる)
↓
「ネコぱら」と「群れなせ!シートン学園」あたりだろうか。
「BNA」はその系譜よりは社会派だが、70年代の「ガンバの
冒険」とか「山ねずみロッキーチャック」のDNAも引き継いで
いると思う。
動物の擬人化はそれこそ「トムとジェリー」のようにアニメーションの
原点でもあるから、今後も優れたクリエイターがそれを受け継いで
いってほしい。