Boaz2015-09-17

こんなに安保法制を急ぐ理由が分からない。


私は筋を通して憲法改正の手続きを踏むのなら、9条を改正して国防軍を保持しても
良いと思っている。
中国の脅威についても、大げさに言って不安を煽っているとは思うが、危険はゼロ
ではないので、個別自衛権で対処すべきだと思う。


が、憲法の解釈を変更して、米国軍の下請けになるのは反対である。
(このへんは小林よしのりと同じだ)



不思議なのは、反米あるいは嫌米感情が、沖縄以外ほとんどないことである。


かつては反米感情が吹き荒れていた時期があったが、冷戦期の後半はソ連にヘイトが
集められ、現在は中国・韓国・北朝鮮になっている。
現在、おそらく日本が最も好感を持つ国は米国だろう。


しかし、米軍は日本を助けるために、本気で中国と戦争をするつもりなどないことも、
多くの人が理解していると思う。


なのに、安倍政権は、米国の軍産複合体に脅されているのだろうか、と思うほど、
自衛隊を米軍の下請けにしようとしている。


普通なら、米国政府(特に共和党)に反感を持ってもおかしくはないのに、その怒りは
国内の左派や中国に向けられている。



多くの日本人とって、米国は無意識の領域にあるのかもしれない。
そして、ときどき悪夢のような形で意識化される。
それが不快だから、無意識に追いやって考えないようにしているのではないか。


国会議事堂前でデモをしている人たちも、米国に向けてメッセージを送るべきでは
ないかと思うが、そのスローガンは旧態依然とした左翼の言葉である。
もしかして「Fuck Armitage」というプラカードはあったけれども、報道機関は撮影
しなかったのだろうか。