「ケイン号の叛乱」という昔の映画があった。
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たしか、船長が発狂して、副官が代わりに船の指揮をとって難局を乗り越える、
という話だった。航海後、裁判が開かれ、果たして船長を拘束することは正し
かったのか白黒つける、という物語だったと思う。
なんでこの映画を思い出したかというと、安倍内閣がやりたい放題だからだ。
いくら議会で多数を得ているからといって、何でも思い通りにできるわけでは
なかろう。
しかし、今の安倍内閣を見ていると、歯止めというものがない。
これは議院内閣制の欠陥なのだろうか。
もっとも、安倍内閣側から言わせると、自民党を圧勝させたのは有権者なの
だから、我々には大多数の国民の賛意がある、と切り抜けるだろう。
たしかに議席数は国民の意見の反映ではある。
↓
もしかしたら、もともと日本の政治には、首相を拘束するものは何もないの
かもしれない。唯一あるとすれば、米国である。
その米国の不興を買ってまで、自分のやりたいことをやる安倍首相は、もう
独裁者と言ってもよろしいのではないか。
たしか、米国大統領が発狂したと判断された場合は、直ちに副大統領が代わり
を勤めることになっていたはずだ。
あるいは、大統領・副大統領ともに何らかの事情で死亡した場合は、誰がバック
アップするか、継承順位が決まっていたと思う。
(「アメリカ合衆国大統領の継承順位」で検索してみてください)
日本の場合も、一応決めてあるようだが、第5順位までしかない。
たぶん最悪のケースを考えていないのだろう。
派閥が群雄割拠していたころの自民党なら、必ず「安倍おろし」という流れが
できていたはずだが、もはやそのような動きはない。
戦後ほとんどの時代を自民党が政権運営しても、それほどおかしな方向に
行かなかったのは、党内に派閥という名の小さな政党があったからである。
それがなくなってしまったということは、文字通りの意味で一党独裁制に
なったのではないか。
安倍首相が大嫌いな中国共産党や朝鮮労働党と同じ、ということですよ。