「IS インフィニット・ストラトス」9巻が出ていたのを知らず、本屋で偶然
見つけたので買った。

IS<インフィニット・ストラトス>9 (オーバーラップ文庫)

IS<インフィニット・ストラトス>9 (オーバーラップ文庫)

これで580円(税別)とるのか、という内容だった。アマゾンの書評でも、
軒並み☆一つだった。



このラノベは、メディアミックスにおける著作権について考えるのに
良い材料になるのではないか、と思った。


もし、ラノベ単体で完結しているのなら、弓弦イズルという作家に、もう
物語を書く能力がなくなったのだな、で終わりである。


しかし、幸か不幸かアニメが大ヒットしてしまった。
原作をより洗練させた形にして、より萌えられる作品になった。
言うまでもなくアニメは集団製作なので、多くの才能を持った人が力を
合わせて作っている。


原作を執筆した弓弦イズルは、たしかに最も尊重されるべき著作権者だが、
アニメのヒットに関しては、多くの才能の中のひとりである。
そして、アニメ製作に大きな障害となって2期のスタートを遅らせた。


致命的なのは、ラノベ9巻を費やしても物語がほとんど進まず、大きく広げた
風呂敷をたためるのかどうか分からないところだ。



せっかく良いコンテンツを生み出したのに、原作者によって妨害されるのは
いかがなものか。
本人の著作権を大事にするあまり、他の関係者や視聴者が楽しめなくなって
いるのはおかしい。


弓弦イズル先生、あなたはたしかに良いキャラクターと設定を作ってくれた。
よくがんばったと思う。


もう十分儲けただろうし、プロットだけを伝えればいい「原案」という立場に
なって、コンテンツの寿命を伸ばしてみてはどうだろうか。
そして、面白い物語が書ける人にラノベを執筆してもらって、出版のペースを
上げてもらう。


ラノベの読者も喜ぶし、弓弦イズル先生には原案の印税が入ってくる。
物語が進むことで、アニメ3期ができるかもしれない。そうすれば、もっと
ラノベも売れるだろう。


私たちは弓弦イズル先生が苦労して書いたポンコツラノベが読みたいのではなく、
インフィニット・ストラトスのキャラクターが活躍する面白い物語を見たいのだ。


嫌な言い方だが、ここはひとつ大人になってもらえませんか?