Boaz2013-09-14

シリア問題を分からないなりにぼんやり見ている。
たぶん、第二次大戦後のシステムの賞味期限が切れそうになって
いるのだろう。


現在の国際連合は、第二次大戦の戦勝国が仕切っている。
もうあんな悲惨な戦争は起こすまい、という表側の理念と対になって
いるのは、戦後の世界を仕切るのは常任理事国だけよ、ということだ。


もし、常任理事国を入れ替えようとするなら、逆説的だがもう一度
世界大戦を起こして戦勝国になるしかない。
その動機をなくすために、核兵器戦勝国しか持っちゃダメという
ルールを作ったのだが、この制度も崩壊している。


なので、米国は(主観的には)自分が世界を仕切らなければ大混乱になる、
と信じて行動している。
それにムカついているのがロシアやフランスで、漁夫の利を狙っているの
が中国だ。



国連の制度疲労を補強しようとしたのが、先進国首脳会議(サミット)
だろう。
経済的に無視できなくなった日独伊の枢軸国を仲間に入れたのである。


これも最初は7カ国だったのが、冷戦後のロシアも加わり、急速に台頭
してきた中国やインドも呼ばれるようになり、ついでに行われる蔵相・
中央銀行総裁会議には20カ国が参加するようになった。


そうなると、ますます国際連合の存在感が薄くなる。



制度疲労を起こしている組織は、どうにかして組み立てなおさなければ
ならない。
世界大戦を回避して国連を改革するのは不可能かもしれない。


しかし、戦争はいかんという理念を掲げた組織がこのままダメになるのは
惜しい。
常任理事国を増やすか入れ替えるかしなければ、もはや時代に合わない
だろう。


ダウ・ジョーンズは銘柄をアップデートして株価の指標を出している。
国連の常任理事国もそうすべきではないか。
たとえ公正な審査の結果、現在の国と同じになったとしても。