- 作者: S.T.アクサーコフ,貝沼一郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1989/12/18
- メディア: 文庫
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紹介されていたのでネット古書店で買ってみた。
本体より送料の方が高くついた。
釣りの技法や魚の生態について書いてある本で、19世紀のモスクワ近郊で
魚釣りを楽しむなら、うってつけだ。
現在、この本を読んで味わえるのは、かつてのロシアの自然の豊かさである。
春になって雪解け水で河が氾濫するときに、どこでどんな魚が釣れるのか、
夏はどこに魚が潜んでいるか、真冬の池ではどうやったら釣竿を使わずに
魚をとるか、などの話が素晴らしい筆致で描かれている。
後半のロシアの魚の生態は、図版もあって面白い。
ただ、海老蟹というのは日本でいうアメリカザリガニのことなのか、それ
ともまったく別の生き物なのか、これこそ図版で示してほしかった。
釣り好きな人にはもちろん、外国の自然に興味がある人にとってもお薦め
である。