マンガからアニメという流れは、二次元から二次元に移行するだけ
なので、出来不出来はあるけれど明らかな違和感はない。
ラノベからアニメも同様だ。
では、アニメから実写というのはどうか。
「キューティーハニー」のようにわりと成功したものから「デビルマン」
のような悲惨な結果になったものまでいろいろあるが、概ねうまくいって
いないような気がする。
私が思うに、アニメのキャラクターを三次元の人間が演じたら、どうして
もコスプレっぽくなるからではなかろうか。
その「なんか変な感じ」が、物語に没入するのを邪魔しているような気が
してならない。
どうすればいいかというと、設定や世界観だけを借りるのである。
あとは普通の芝居でやれば、きちんとした映画になるのではないかと。
(ただし「宇宙戦艦ヤマト」のようなSF映画は除く)
前から思っていたが、手塚治虫の「ブラック・ジャック」は何度も実写化
されているけれど、どれも成功しているとは言いがたい。
原因はコスプレである。
「ブラック・ジャック」の設定は、組織に属していない天才が、高額な
報酬と引き換えに不可能を可能にする、というものである。
大事なのはここで、キャラクターの格好とかはどうでもいいことだ。
だいたいブラック・ジャック的な設定で、どれだけの作品が作られて
きたことか。
なので、もしマンガやアニメを実写化する場合は、一見すると実写化
したかどうか分からないぐらい日常のドラマにした方がよろしい。
そうすれば「ゴルゴ13」や「ルパン三世」を実写化しても当たるだ
ろう。