- 作者: 吉川英梨
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2008/04/09
- メディア: 単行本
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これはビッチ小説である。
私はこれを読んで、ビッチがどういう考えをしているのか、よく
分かった気がする。
ビッチの中心にあるのは
1.あたしは悪くない
2.やだ、もしかしてこの人、あたしの運命の人?
である。
この原則さえ守っていれば、主人公が看護婦だろうが教師だろう
が主婦だろうが、同じパターンでやっていける。
ハーレクインロマンスは、たぶんこういうビッチ小説をもっと
優雅に包装したものではないかと思う。
私は別にビッチ小説が悪いと言っているわけではない。
マンガやラノベに「ハーレムもの」というジャンルがあって、
同じような話を男性向けに大量生産しているからである。
ただ、ほとんどの作品は青少年向けなので、セックスまで至る
ことはない。
この青少年向けの規制があるかないかが、ジャンルの区分に
なっているのかもしれない。
「ハーレムもの」……男性向け セックス☓
「フランス書院」……男性向け セックス◎
「BLもの」 ……女性向け セックス◯
「ハーレクイン」……女性向け セックス◯
というところか。
女性が主人公で、魅力的な男性が次々と現れるけれど、青少年
向けでエッチはなし、というのは少女マンガがメインになるの
だろうか。ラノベには詳しくないのでよく分からない。
腐女子がBLに流れるのは、セックスそのものよりも、関係性に
興奮するからだ。
ということは、本書のようなビッチ小説は、オタクでもなく、
ハーレクインを読む人でもない、たぶんケータイ小説の読者が
メインなのだろう。