
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2012/04/12
- メディア: 単行本
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その際、便通が良くなる本とそうでない本がある。
この本は便通が良くなる本だった。
本の内容と便通とに何か関係があるのか分からないけれど、私に
とってはどうもそうらしい。
基本的にブログに書かれたものを再録している。
ひとつひとつに初出の年月日が記載されていて、昔のものほど毒
があるというか、言い方がきついような気がする。
一ヶ所、おっと思ったのは「補稿 『世界の最後』に読む物語」で
そして、時代小説(に限らず中間小説や大衆小説)が純文学をしりめに
隆盛を極めているのは、そこに批評家がいないからである。「この小説が
面白い」と言って、「ぜひ読みなさい」と必死に勧める書評家はいるが、
「こんなものは小説ではないから読むべきではない」と言って腐すような
人間はいない。なぜこの小説はこんなにつまらないのかというような分析
に知的資源を投じる批評家はこの領域にはいない。
そういう連中がいるのは純文学だけである。そして、彼らが純文学を
ここまで萎縮させてしまったのだと私は思っている。(P 400)
と書いてあった部分である。
すいません、内田先生。
私は「山田悠介がなぜ面白くないのか」というブログを書いて
しまい、けっこうアクセス数を稼いでしまいました。
でも、たしかにライトノベルなどに変な批評は必要ない。
売れているのは何か面白いものがあるからで、イチャモンを
つけてはいかんのだろう。