津波あれこれ

今から15年ぐらい前にもチリで地震があった。
このとき私はとある業界新聞社の見習い記者をしていた。
取材対象はレアメタルだった。


チリは銅鉱の世界的な産出国である。
その銅鉱山では、副次的にモリブデンが採れることがある。
チリは国営のコデルコという会社が銅の採掘をしていたのだが、今は
どうなっているのか知らない。


私の後ろの席には、記事を英語に翻訳するおじいさんがいた。
元商社マンで、映画やジャズが大好きな好々爺であった。


その人がチリで地震があったという知らせを聞くと、開口一番に
「港は大丈夫か?」
と言った。


もし地震で港が使えず、船積みが遅れるようならば、銅の価格が上が
る。それは商社にとって商機である。


私はそんなことを思いもしなかったので、自分には商才というものが
全くないのだなぁ、と情けなかった。
そんなことを今回の地震で思い出した。


ところで、津波警報の日本地図がずっとテレビ画面に出ている。
邪魔でしょうがない。なんとかならんのだろうか? 


たぶん、放送法津波警報が出た時は画面に出さなければならない、
とかいうのがあるのだろう。


だが、もうすぐ全面的にデジタル放送になるのだ。
一度見て分かったら、視聴者の側で消せるようにしてもいいのでは
ないだろうか? 


他にも、せっかく録画しているのに、関係ないニュース速報がいきな
り入ることも腹立たしい。
せめて自分の地域に関係のあるものだけにしてほしい。
メニューでそういうのを選択できないものか。


放送法の改正と、デジタル放送の改良を求む。