「汚い」日本語講座

「汚い」日本語講座 (新潮新書)

「汚い」日本語講座 (新潮新書)

「汚い」という言葉はどういうものか、を考察したものである。


最初は大学のゼミでの話を記録したような文章だけど、後半になると
そういう設定がなくなっている。
最後は構造主義的な話になってきていて、うまく着地できているかど
うかは微妙。


文章中にアナログ・デジタルという言葉が、何の説明もなしに使われ
ているけれど、この言葉の定義をちゃんとしてから使わないといけな
いのではないかなぁ、と思った。


でも、途中に「ネバネバ食」は日本特有のものか、というくだりがあ
って、これは面白かった。納豆とか自然薯などのネバネバを旨いと思
う民族は、もしかしたら日本人だけなのか、という考察は、発酵食品
に造詣の深い小泉武夫に検証してもらいたいです。