- 作者: 町田健
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/05/01
- メディア: 新書
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- 作者: 黒田龍之助
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/09/19
- メディア: 新書
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しかし、英語すらおぼつかない奴にとっては夢のまた夢である。
どういうわけか、同じような時期に似たような内容の新書が出ていたので
読み比べてみた。
一冊は町田健の「言語世界地図」で、もう一冊は黒田龍之助の「世界の言語
入門」である。
町田健の方は、タイトルどおり各言語ごとに世界地図の図版を入れて、ど
のくらいの範囲に、どの言語が話されているか、分かりやすく見せている。
基本的にアカデミックで、過不足の無い内容だと思う。
黒田龍之助の方は、語学エッセーなので、世の中にはこんな言葉があるん
だ、と思えばそれでいい内容だ。
どの言語も見開き2ページで書かれているが、著者の得意な言語とそうで
ない言語で、記述内容の差が激しすぎるのが難点だった。
言語学の世界なんて狭いだろうから、町田健と黒田龍之助は面識ぐらいあ
るだろうけど、たぶん仲はよくないに違いない。
おそらく町田健は言語学の権威なのに対し、黒田龍之助はドロップアウト
した人ではなかろうか。
なので、黒田の方には、権威的なものに対する反感や挑発が垣間見える。
「マイナー」な言語に肩入れするのも面白かった。