失われた文明 インカ・マヤ

日曜日にNHKスペシャル「失われた文明」を見た。
中南米古代文明を紹介する番組なので楽しみにしていた。
今回はアンデス山脈の西側で栄えた古代インカ文明のミイラを中心に作っていた。


現在のチリの沿岸部近くの砂漠には、たくさんのミイラが埋葬されているのだそうだ。
それを発掘して調べると、当時の人がどういう信仰を持っていたのかが分かる。
また、副葬品などで、どんなものを食べていたか、どんな服を着ていたかが分かる。


なんと、当時の人々はアザラシなどの海獣を獲って食べていたらしい。
たしかに砂漠だから、海で食べ物を求めないといけないのかもしれないが、そんなに簡単に
獲れるもんでもなかろう。


そもそも、13世紀ごろにそこに住んでいた人々の祖先は、ベーリング海峡を渡ってやってき
モンゴロイドだったはずだ。
いったい、どこでどのようにしてミイラを作ることを覚えたのか。
それとも、ほとんどの文明にはミイラを作る習慣があったのだろうか。
謎は深まるばかりである。


インカ帝国は、そのミイラ作りの慣習を取り込んでいったそうだ。
そして皇帝は死後もミイラとなって帝国を支配していたらしい。
皇帝に仕えていた者たちは、ミイラになっても同じように世話をし、御輿を担いで外へ連れ
出していった、ということだ。


そうすると、皇帝が死ぬたびに、新しい皇帝は別のところへ行って統治しなければならない。
これがインカ帝国が急速に拡大した原動力だという。
しかし、死んだ皇帝はいつまでも権力があるわけだから、新しい皇帝と対立することになる。
第12代皇帝ワスカルのとき、それ以前の皇帝の財産を没収すると宣言し、そこから内乱にな
った。
そこにつけいったスペイン人に攻め滅ぼされ、インカ文明は終わった。


しかし、いまでもチリやペルーにはミイラを祭っているところがあるらしい。
人間はよほど死者を手放したくないのだろうか。
日本のように、すぐ死体が腐ってしまうような土地では、なかなかミイラ信仰は生まれない
が、乾燥した高地だと放っておけばミイラになるから、より身近に感じるのかもしれない。


最近、アンデスで発見された子供のミイラは、皮膚が残っていて非常に生前に近い状態だっ
た。なんでも、皇帝によって生贄にされたらしい。
生贄に選ばれるのは、たぶん名誉なことだったのだろう。身体にホクロや傷のない少女が選
ばれたのだそうだ。
私はそれを聞いて、藤子・F・不二雄の短篇「ミノタウロスの皿」を思い出した。
生贄にされた少女は、まさか数百年後に自分が発見されるなんて思いもしなかっただろう。


大英博物館でエジプトのミイラを見たことがあるが、人がごったがえしており、たぶん一番
人気だったと思う。
ミイラには、どういうわけか人をひきつける魅力があるのだろうな。


本文と写真はまったく関係ありません

从´∇`从<インカ文明に文字はないんか? なんちゃって
ノノ∂_∂’ル<‥‥‥‥
川*^∇^)||<‥‥‥‥