昨日ビデオに録画しておいたのを見たですよ。
原作のマンガは読んでないのだが、そこそこ面白かった。
日テレはなかなかのチャレンジャーだと思う。
ただ、設定が漠然としているというか、どこへ向かってドラマが進んでいるのか、視聴者には
まだ分からないので、見終わったときのカタルシスはない。
一話完結で毎回ゲスト出演者が登場するスタイルだから、全作品を通しての謎とかテーマとい
うものはないのかもしれない。
最後まで見ないと分からないけど。
主演の松山ケンイチと大後寿々花はすごくよかった。
このドラマをきっかけにブレイクすればいいな、と思う。
でも、第一話を見た限りでは、なんか松山ケンイチって若いときの藤井隆っぽく見えるんだよ
なぁ。軽くオカマが入ってるというか。
ドラマでは松山ケンイチの役はオタクということになっているが、私から見るとフィギュア好
きの健全なサラリーマンだ。
少なくとも、非モテ系ではない。
だって、真のオタクであれば、大後寿々花のような女子中学生がミニスカ姿で家に来て、勝手
にカレーを作っているだけでメーターが振り切れているはずだ。
そんなそぶりを全く見せず、逆に軽く彼女に説教するあたりは、健全な社会人である。
テレクラにハマり、大後寿々花の声だけに萌えるという設定は面白いが、ただそれだけで終わ
る可能性が高い。
「ロボ」というコードネームをつけられ、オタクというキャラを与えられたにもかかわらず、
第一話ではシトロエン2CVを運転しただけで何の活躍もしていないのがその証拠である。
これからどういう活躍をするかは分からないが、たぶん大後寿々花の後ろでドタバタするだけ
の青年になりそうな気がする。
私が思うに、セクシーボイスというコードネームの女子中学生とそれ以外で完結する物語は、
ある意味“セカイ系”のひとつではないだろうか。
大後寿々花が角を曲がって事件に遭遇した場所は、私の記憶に間違いがなければ、西荻の高架下
の古本屋だし、主なロケ地は高円寺である。
浅丘ルリ子が経営する骨董品屋も、いかにも中央線沿線にありそうな店だ。
なので、この世界観は“中央線系”とでも名づけるべきだろうか。
こういう本もあるので参照していただきたい。
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これからもいろんな事件は起きるだろうが、大後寿々花の日常に変化はないし、松山ケンイチも
普通に会社勤めをするだろう。
「セクシーボイスアンドロボ」というドラマは、表面的には女子中学生がスパイごっこをするだけの
話だが、構造的には彼女が死というものを受け入れていくプロセスを描いていく内容になるかも
しれない。
だから、ゲスト出演者は毎回死ぬのである。(←ごめん、嘘)