地方の植民地化

前に、地方に医者が来てくれるにはどうすればいいかと思って「二級医師」という話を書いた。


医者にも、ガンや難病の最先端の研究をしたい人もいれば、町医者でいいやという人もいるだろう。
後者のように、端から高度な医療を求めない人は、入試のレベルを下げて医者の数を倍増させ、
彼らを地方に送り込めばいい、というのが「二級医師」の内容だった。
弁護士と司法書士のような階層を医者にも作ればいいんじゃね? ということだ。


今回はもっとバカらしいことを思いついた。
地方に赴任する医者に限ってパートナーを派遣する、というものである。


もし、医師が男性ならば好みのタイプの女性を、女医ならば好みのタイプの男性を、ホモセクシャル
であれば、好みのタイプの同性を、招く側の自治体が準備するのだ。


なにも、自治体の中の誰かから選ばなくてもいい。
都市部の人材派遣会社に頼んで、家事や事務処理ができる人を送ってもらうだけだ。
性的な処理ももちろんやってもらうが、あからさまにすると売春と間違われるので、そのあたりは
自由恋愛ということにする。


医者は、田舎に行く前にカタログから好みの人を選んで、3ヵ月から半年ぐらいの契約で同棲する。
それ以上は契約を更新してもいいし、別の人にチェンジしてもいい。
もちろん、派遣される側の意思も尊重されねばならない。奴隷のような扱いを受けたりした場合は
契約の途中であっても戻ってかまわない。


美人やイケメンをそろえれば、いかに「ケッ、田舎なんか誰が行くかよ」と思っている多くの医者も
3年ぐらいなら行ってもいいかな、と思うかもしれない。
また、派遣される側も、最低3ヵ月だけ医者と住めば金がもらえるのだから、悪い話ではなかろう。
うまいことやったら結婚できるかもしれないし。


問題は、貧しい地方自治体に、人材派遣ができる財源があるか、ということで、金がなければ女や男
も来ないし、医者も来ないということになる。
(もっとも、自前で女や男を容易できれば話は簡単だけど)


こういうことを書くと、お前は医者が性欲に目がくらんで地方勤務をするとでも思っているのか、と
怒る方がいるかもしれない。
私は、医者だって人間なんだから、そのくらいやらないと善意だけでは地方に来るわけはないと
思っている。


地方の大学の医学部では、数人の地方枠を用意して、卒業しても他の地域に行かないと約束した人を
優先的に合格させているという。
逆にいえば、合格しやすい地方の医学部に、都会の進学校の生徒がどんどん来ているということで、
教育の面でも地方の植民地化は進んでいるわけだ。


これから、どんどん地方の切り捨てが行われるだろうから、夕張市みたいな財政破綻をしないように、
各自でなんとかする道を考えなければならないはずだが、そういう危機感ってあんまり共有されて
ないのかなぁ、と思う。
‥‥我ながら、何の説得力もないことを書いてしまった。申し訳ない。


本文と写真はまったく関係ありません

川 ’−’)<景色だけではメシは食えんがし