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3時間49分の完全版である。BS2もよく放送したものだが、ついつい見てしまった。
1920年から30年代にかけて、ニューヨークのユダヤ人の少年たちがギャングになって
いくが、裏切りによって仲間が殺される。生き残った一人が1968年に戻ってきて、
当時を回想する‥‥というストーリーだ。
私が前に見たのは、短縮版だったろうか? 後半の展開はさっぱり忘れていた。
とりあえず憶えているのは、ジェニファー・コネリーの美少女っぷりだった。
特に“アマポーラ”という曲を蓄音機でかけながらバレエの練習をするシーンは
すごかった。
*
ちなみに、“アマポーラ”がひとりアカペラで収録されている名盤はこれ。
一曲目に収録されております。必聴です。*
ハリウッド映画の美少女といえば、ブルック・シールズ→ジェニファー・コネリー→
ナタリー・ポートマンという系譜があるが(ジョディ・フォスターを入れてもいいかも
しれない)、みんな有名大学に進学して大人になってしまい、私から見ると美しさを
なくしている。(←あーそうとも、俺はロリコンさ!)
ジェニファー・コネリーは、今や誰も覚えていない「ロケッティア」という映画に
出演したが、あまりに興行的にコケたために、その後のキャリアを棒に振っている。
(私はけっこう面白いと思ったのだが、ほとんど内容を忘れているということは、その
程度の映画だったのだろう‥‥)
その後「ビューティフル・マインド」でアカデミー助演女優賞を獲ったのだが、なんか
老けちゃったなぁ、という印象である。
*
この映画には、ユダヤ人のギャングというかヤクザ組織が描かれている。
それはイタリア系のマフィアと対立しなかったのだろうか、という疑問があった。
というのも、主演のロバート・デニーロは何といっても「ゴッドファーザー」でマフィアの
ボスを演じており、なんだかイメージが混同するのだ。
本人もヤクザの役ばっかりやるのが嫌になった時期もあるに違いなく、セルフパロディと
して「アナライズ・ユー」のようなコメディ映画に出演している。
調べてみると、この映画でデニーロが演じたヌードルズは、マイヤー・ランスキーという
実在の人物だそうだ。ランスキーはイタリア系のマフィア幹部ラッキー・ルチアーノと
親交があったらしく、カジノ経営などでマフィアに多大な貢献をしたとある。
つまり、マフィアはイタリア系の組織だが、ユダヤ系の人間もずいぶん食い込んでいた
ということが分かった。
宗教は違っても、ヤクザとしてやることは同じだったということか。
*
エンニオ・モリコーネの音楽は映画全体をひとつにまとめており、これがなければ冗長な
作品になっていたかもしれない。
監督は撮影中にモリコーネの音楽を流し、全員の意識を集中させたそうだ。
普通、サントラは映画を撮影した後に作ると思うのだが、これは逆ですね。
余談だが、昔ウンナンの内村がロバート・デニーロのパロディをやっていて、この映画の
有名なパン・フルートのメロディが効果的に使われていたのに笑ったことがある。
*
監督のセルジオ・レオーネは、この作品で精根を使い果たしたような気がしてならない。
ラストカットは、なぜか阿片窟で横になったデニーロが、ニヤーッと笑う画面で止まって
いる。
この笑顔は、いろんな解釈があると思うが、私は西洋人が考える「東洋的なあいまいさ」
で逃げているように思った。
だって、阿片を吸っているデニーロと、老人になってニューヨークに戻ってきたデニーロの
間が、どうしてもつながらないんだもん。
*
Wikipedia で知ったのだが、デニーロの親友の役をやったジェームズ・ウッズは IQ が
180 もあり、高校在学中に UCLA の線形代数の授業を受けるのを許されるほどだった
そうだ。で、大学は MIT で政治学を専攻したが、演技の世界に入るため中退。
インテリですなぁ。
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これも Wikipedia で読んだけど、デニーロが好きな女のために海辺のレストランを借り切った
場面は、「華麗なるギャツビー」の影響が見られるんだってさ。
日本でも誰かやらないかな。
オタクで女の子に相手にされなかった男が IT の起業で大成功して、高校のときに好きだった
女の子のためにディズニーランドを借り切るとか。
そんであっさり振られるんだけど。
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