人生はフルコース

もと帝国ホテルの総料理長で、日本のバイキング料理を発明したことでも知られる
村上信夫の自伝を元にしたドラマだ。
私は、日経の「私の履歴書」を一ヶ月間たのしみに読んでいた。


本人の経歴を調べると、小卒でレストランの修行に入っている。こういう世界は
学歴ではないのである。おそらく、厨房でぶん殴られながら働いていたのだろう。
いまはどうなんだろうか? 


主演の高嶋正伸は安定したいい演技だ。特に晩年の姿が、特殊メイクかと思うほど
そっくりである。
また、妻役の牧瀬里穂ツンデレっぷりもよかった。ちょっとトウが立ってたけど。


しかし、日本人がフランス料理を修業して、当たり前のようにフランス料理店を
出しているが、これは世界でも珍しいのではなかろうか。
逆に考えると、どのくらいのフランス人が板前修業をして、フランスで日本料理店を
出しているだろうか? 恐らく、日本の一割もないと思うのだが。
(イタリア料理や中国料理でも同様である)


全3回シリーズなので、来週も楽しみだ。
もう一人、日本にフランス料理を持ち込んだ人としては、辻静雄の伝記が面白い。

美味礼讃 (文春文庫)

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