アグネス・ラム

こないだ、ふとアグネス・ラムの画像をネットで検索してみたら、割と出てきた。
1975年に初代クラリオン・ガールに選ばれた、とWikipediaにあるから、かれこれ
30年以上前の写真である。
しかし、いま見てもグッとくるものがあった。


あえて言うなら、今のグラビア・アイドルよりも生々しい肢体なのですね。
特にウェスト部分の下っ腹の肉付きが、ルノワールの絵のようで、非常に肉感的
であります。


高橋留美子は、彼女を見て「うる星やつら」のラムちゃんを造形したというから、
当初イメージされたマンガのラムちゃんは、けっこうエロい身体だったという
ことになりましょう。


しかし、アグネス・ラムはすっぱりとグラビア・アイドルをやめて結婚して
しまう。確か、10年近く前に、日産のパイザーというクルマのCMに出演してたと
思ったけど、まあ見る影もなかった(言い過ぎか?)。
【追記】
日産ではなくダイハツでした。すいません。


つまり、アイドルというものは、共時的な現象である。
同じ時代に生きている人が、ともにその成長を見守っていく、というのが
正しいアイドルファンのあり方だろう。


ということは、もし06年現在でアグネス・ラムの魅力に気がついた人がいたと
して、彼女の写真集やDVDを集めたとしても、それは昔の夢のかけらでしかない、
ということになろうか。


いや、そんなことはない、神田のアイドル関係の古本屋では、昔のアイドルの
グッズが高値で販売されているではないか、という人もいるだろう。
私も、そういうマーケットがあることは知っているが、現役のアイドルと比べて、
どのくらいの規模だろうか、という疑問がある。


例えば、今の若者が生まれる前に死んでしまったミュージシャンのCDを集める
ことは容易に想像できるが、70年代のアイドルに夢中になることは、まず
ありえない。
アイドルは古典になれない性質のものなのでしょうね。


ただ、これからは一生独身の男が増加するだろうから、自分が好きだった
アイドルの知識が(ムダに)蓄積されて、滔々とアイドルについて語り出す
老人がたくさん出現するかもしれない。
私もそうなる可能性があるね。


それとも、ある日、アイドルに対する興味が全くなくなる日が来るのだろうか? 
それが老いるということなのかもしれない。



(うちがラムだっちゃ)