森山直太郎の歌がヒットしてから、なぜか「桜」あるいは「さくら」というタイトルの
曲が多くリリースされ、そこそこヒットしている。福山雅治の「桜坂」が起源だろうか。


関係ないが、サザンオールスターズのアルバム「さくら」の売り上げは、彼らのキャリアを
脅かすものだった。「TSUNAMI」の大ヒットで復活したけど。
あと、nilgilisの「sakura」は売れたんだろうか? エウレカセブンが明日で終わって
しまうので、もうテレビでは聴けない。一発屋で終わらないことを望むよ。


さて、私が桜という曲で思い出すのは、川本真琴だ。


最初のヒット曲「DNA」では、細い身体でギターを抱え、振り絞るようなアニメ声で唄って
いたのが印象的だった。異様な切迫感があった。
次のヒット「1/2」では、ボーダーのシャツを着て唄っていたプロモーションビデオが
面白かった。たしか、とんねるず木梨憲武がパロディにしていたっけ。


が、出演した歌番組で、MCとのからみがかなりギクシャクしており、もしかしてこの人は
精神的にかなり脆い人ではなかろうか、とも思っていた。


恐らく、売れ線の曲をどんどん出すように、レコード会社からプレッシャーをかけられた
のだろう。ファーストアルバム「川本真琴」は100万枚を超えるヒットになった。
私はこのCDの「タイムマシーン」や「ひまわり」という曲が好きだ。
数年前、ブックオフで105円で売られていたのを見たときは、哀しかったなぁ。


そして、98年4月に4枚目のシングルとしてリリースされたのが「桜」であった。
これはそこそこヒットしたと思う。
だが、5枚目のシングル「ピカピカ」まで、丸一年空いている。
この失速が痛かった。
6枚目のシングル「微熱」が2000年1月に出て、これはドラマのタイアップ曲となり
キャッチーな路線に戻ったのだが、次の「FRAGILE」でコケた。これがトドメになった。


その後、2枚のシングルを出し、02年以降はメジャーから撤退、06年には音楽活動を
引退している。残念でならない。


他にも桜のタイトルがついた曲でいえば、PUFFYのファーストアルバムに収録されている
サクラサク」や、モーニング娘。さくら組の「さくら満開」もいい。
しかし、谷村有美PUFFY川本真琴モーニング娘。と、ガールポップ路線に乗せられ、
まさにソニーの思う壺ではないか。
恥ずかしいったら、ありゃしない。


どっかでこのシングルCDを見かけたら、買ってみてもいいのでは? 

川本真琴 桜)