巨大化

ウルトラマンが巨大化するのは、なぜ? と思って理由を考えてみたが、うまいのが
思いつかない。


そもそも怪獣が巨大だから、その大きさに合わせなければならないからだが、では
なぜ怪獣は巨大なのか。
それは、ゴジラという原爆を象徴するものが元祖であり、そこから日本特撮は独自の
怪獣を作っていった‥‥などという話は、すでにいろんなところで語られている。


その後、仮面ライダーシリーズや戦隊シリーズのような等身大のヒーローが出現し、
現在まで続いている。もちろん、ウルトラシリーズも。
アニメでは、巨大ロボットものが70年代に流行し、ガンダムで通常兵器として意味付け
され特別なロボットではなくなり、これまた現在まで続いている。


一方、マンガの流行をクロスさせると、ドラゴンボールが全盛期だった1990年前後は
ウルトラシリーズ仮面ライダーシリーズはほとんど製作されていない。
戦隊シリーズは途切れることなく毎年製作されている)
子供が求めるヒーローの質が変化したのかもしれない。


特撮ファンの方なら、もっと詳しく鋭い分析をなさるだろうが、私は素人なので、
この程度のざっくりしたことしか言えない。情けない限りだ。


その上で、あえて言うと、近代化が終わった社会では、特撮ヒーローは、必ずしも
巨大でなくてもいいのではなかろうか。
つまり、社会の中で、巨大な敵を形成する何かが分散してしまい、善と悪の二項対立が
必ずしも成立しなくなったからではないか、と。


理屈はここまで。
話は、NHKハイビジョンで放送する「生物彗星WoO」である。
ウルトラマン以前に円谷プロで企画されていたものを、NHKが復活させた、という
触れ込みで作られた、特撮ヒーローものだ。(参照


テレビで予告編を見ると、主人公は女子中学生で、WoOという生物はペットみたいだ。
どうせなら、ミニスカの女子中学生を巨大化させて戦わせたらいいと思うよ。
監督は庵野秀明で。たぶん、ノリノリでやってくれそう。


写真と本文は何の関係もありません

(ドイツ博物館のメッサーシュミット