1月3日に洗い物をしていて、マグカップを割ってしまった。

前にもマグカップを割ったことがあって、いつだろうとこの

ブログを検索したら、2019年1月だった。

そうか、このマグカップは5年使っていたのか、ということが

分かったのだが、新年早々がっくりである。

 

 

ちなみに2005年8月にはこんなことを書いている。

何の反響もなかったが、いま読むと面白い。

boaz.hatenablog.com

 

*[映画]青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない

平日のレイトショーで観客は6人。
チケットのQRコードをかざすとき、「ハイッ! 青春ブタ野郎、2番館です!」
と居酒屋みたいに言うのはやめてほしかった。


前回の「おでかけシスター」とは違って、今作はバッチリ思春期症候群が
発病していた。これこれ、こうでなくっちゃ、と見ていたが、なんだか
よく分からないまま終わってしまった。


なぜ平行世界から戻るために、小学生の桜島麻衣がいるのか。
なぜ梓川咲太の母は忘れていた彼を思い出したのか。
はっきりとした理由が一度見ただけでは読み取れなかった。
小説ではちゃんと書いてあるのだろうか? 



この作品の意図したテーマではないだろうが、主人公の状況を
考えると、ヤングケアラーの話でもあると思った。


心を病んだ母が入院し、父はその看病と仕事のために子供の
面倒を見られない。妹は引きこもっている。
彼女の世話をするために、高校生になった主人公は家のことを
一人でやらなければならない。


さらに思春期症候群による奇妙な事件を処理しなければ
ならないとなると、心が折れそうにもなるだろう。
クールな印象だが、今回は恋人を前に涙を流していた。


現実のヤングケアラーの前に桜島麻衣のような人は現れない
と思うが、この映画を通じて誰かの手が差し伸べられたら
いいなと思う。

*[映画]駒田蒸溜所へようこそ

サービスデーの午後7時からの回で観客は8人。

P.A.WORKS の十八番ともいえるお仕事アニメだった。
とても丁寧に作られていたしウィスキー作りの取材もきちんと
やっていたと思う。

ただ1点だけ気に入らなかったところがある。
ウェブライターの高橋というキャラクターだ。

おそらくウィスキーについてよく知らない観客を映画に
導入するために登場させたと思うが、仕事をする人間と
しては最低だ。ウェブライターはバカでもできるのか、
と誤解しそうである。

中盤に、主人公のテイスティングノートを見たことを
きっかけに、生まれ変わったように熱心に仕事に
取り組むようになるのも、彼の成長を表現するために
話を仕組んだような印象だった。
そもそも彼がなぜキレるのか、よくわからない。
自分が好きでもない仕事をしているからといって、
好きな仕事をしている人を責めるのは、言いがかり
ではないか。


このあたりは、P.A.WORKS のプロデューサーたちの
若者感が反映されているのだろうか。



これは家族の物語なのだから、もっと駒田家の人々に
焦点を絞るべきだったと思う。
その証拠に、後半になってくるとウェブライターの
存在はどんどん薄くなっていき、逆に主人公の兄が
重要な役割を担ってくる。


なのでウェブライター高橋はモブでもよかったし、
有能な女性ウェブライターにした方が物語がうまく
進んだのではなかろうか。


なぜ私がこんなに引っかかるかというと、この話に
恋愛は必要ないのに、欲張って入れたキャラクターが
ノイズを出しているように思えたからだ。


実際に映画の中で主人公とウェブライターがそういう
仲になることはなかったけれども、うっすらと恋愛を
におわせるような感じはあった。
最後の集合写真で、なぜお前も入っているのだ、と
イラッとしてしまったのだ。



決してつまらなくはないし、いい作品なのだが、
ウィスキーに例えるなら、余計な雑味が入って
いる映画だったと思う。

ガールズ&パンツァー 最終章 第4話 4DX」を見てきた。

観客は私を含め4人。

すでに通常版を見ているので、ある程度は覚悟していたが

雪山を滑走するシーンは思わず両方の手すりを掴むぐらい

迫力があった。というか動きがすごかった。

2700円を払う価値はあると思います。

 

石川県知事の馳浩が、うっかりオリンピック招致の資金について口を滑らせた

のだが、メディアはそれ以上追及していない。

発言を撤回してなかったことにされている。

 

それ以前の安倍政権から、記者会見は儀式のようになってしまった。

自民党に反対する人間は反日である、と洗脳されているかのようだ。

 

 

記者クラブ制度の欠陥は何度も指摘されている。

そこで私が提案したいのは、記者の匿名性を排除することだ。

安全な報道のために匿名性は守られるべき、という意見もあろうが、

ここまで翼賛化した報道機関になってしまっては仕方がない。

 

 

プロ野球選手名鑑のように、記者クラブ名鑑を作って、名前や出身校など

顔写真とともにネットで公開すべきである。

そしてどんな質問をしたかも更新していくべきだろう。

 

これによって、誰が自民党の飼い犬かが明らかになる。

 

ついでに言えば、プロ野球選手名鑑にはコーチなどの情報も載って

いるので、新聞社などはデスクや編集局長のデータも記載するといい。

どの政治家とどのくらい飲食しているかも付け加えていただきたい。

 

 

そんなことをしたら情報が取れなくなる、とお嘆きの記者諸君は

さっさと転職することをオススメする。

*[映画]北極百貨店のコンシェルジュさん

平日のレイトショーで観客は6人。
公開4日後でこの人数は興行的に厳しそうだが、良い映画だった。


舞台は北極百貨店という動物のためのデパートで、そこに
配属された新人コンシェルジュの人間の女性が主人公である。
擬人化した動物たちが買い物をするのをお手伝いしながら
彼女が成長していく物語だ。


お客でクローズアップされるのは、絶滅した動物たちである。
映画のなかでは、初代社長の海鳥が絶滅したのと同じころに
世界で最初の百貨店が誕生した、と語られている。
人間が滅ぼした動物たちのお世話をするのに、人間の女性が
右往左往する、というのが作者の企みであろう。


そして、大切な人のために何か贈り物をする気持ちを
尊ぶことが幸せなのだ、という気づきを視聴者に
もたらしてくれる作品だった。



視点を広げると、地方ではデパートそのものが絶滅しつつ
ある。山形県徳島県では、すでにデパートがない。
松山市も、三越が売り場の迷走で青息吐息である。


社会構造が、デパートの黄金期とは変わってしまった。


格差が広がり、地方の中間層は郊外のショッピングモールに
クルマで出かけるようになった。
憧れの高級品ではなく、そこそこ安いものを買うのである。


極言するなら、デパートは新自由主義によって絶滅する
のだ。生き残るのは富裕層が多くいる大都市だけだろう。


地方の人は、コンシェルジュのいるような格式の高い
百貨店という文化を失ったのである。



私はこの映画に登場する絶滅種たちに自分を重ねて
しまった。当たり前だが、私が訪れるような北極百貨店は
どこにもないし、優しくしてくれるコンシェルジュさんも
いないのです。


私のようなデパートの黄金期を知っている世代は、つい
このような悲しい見方をしてしまうのだが、若い人は
どう思っただろうか? 大都市のデパートに通い慣れた
人が見ても感想が違うかもしれない。

*[映画]ガールズ&パンツァー 最終章 第4話

初日の19時25分の回で見てきた。
観客は7割の入りで、こんなに大勢の人のいる映画館は久しぶりだ。
特典のミニ色紙は継続チームでした。


以下ネタバレあり。



見終わった観客のおっさんの何人かが「すげぇー‥‥」と思わず
言っていたが、私も幸せなため息をついた。


雪山の斜面を滑り落ちながら戦車が戦う、という発想がすごい。
こんなの世界中でもガルパンでしか見られないだろう。
情報量が多すぎて、1回見ただけでは何がどうなっているのか
分からないのだが、目の前でものすごい技術が惜しげもなく
注ぎ込まれているのは理解できる。


あんこうチームが脱落したところから始まり、生徒会チームも
白旗が上がり、ウサギさんチームが作戦を立てる、という展開も
胸熱だ。ちゃんと後輩への継承ができている。


この「後輩への継承」は聖グロリアーナ高校でも描写されて
おり、今回のテーマのひとつになっていると思う。


半年ぐらいしたら4DX版が公開されるだろうから、そのときが
楽しみだが、きっとグワングワン揺れて目が回るだろう。


いやはや、すごいものを見た。
いいものを作るには時間がかかるのだな。