*[映画]青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない

平日のレイトショーで観客は6人。
チケットのQRコードをかざすとき、「ハイッ! 青春ブタ野郎、2番館です!」
と居酒屋みたいに言うのはやめてほしかった。


前回の「おでかけシスター」とは違って、今作はバッチリ思春期症候群が
発病していた。これこれ、こうでなくっちゃ、と見ていたが、なんだか
よく分からないまま終わってしまった。


なぜ平行世界から戻るために、小学生の桜島麻衣がいるのか。
なぜ梓川咲太の母は忘れていた彼を思い出したのか。
はっきりとした理由が一度見ただけでは読み取れなかった。
小説ではちゃんと書いてあるのだろうか? 



この作品の意図したテーマではないだろうが、主人公の状況を
考えると、ヤングケアラーの話でもあると思った。


心を病んだ母が入院し、父はその看病と仕事のために子供の
面倒を見られない。妹は引きこもっている。
彼女の世話をするために、高校生になった主人公は家のことを
一人でやらなければならない。


さらに思春期症候群による奇妙な事件を処理しなければ
ならないとなると、心が折れそうにもなるだろう。
クールな印象だが、今回は恋人を前に涙を流していた。


現実のヤングケアラーの前に桜島麻衣のような人は現れない
と思うが、この映画を通じて誰かの手が差し伸べられたら
いいなと思う。