*[本]ロマンス小説の七日間

架空のロマンス小説と、それを翻訳する女性の恋愛が交互に語られる
物語で、ぐいぐい読めて面白かった。
途中で翻訳ではなく勝手に内容を書き換えるのがいいですね。


私はロマンス小説を読みつけないので、こういう内容のものなのか、
とうっすら分かったのだが、これは男性がフランス書院文庫を読む
ようなものなのだろうか。
そこまで直接的なエロスを求めているわけでもなさそうだが。


三浦しをんはふだんもロマンス小説を読みつつ、BL小説も愛読している
はずだが、ずいぶんと手広くやってらっしゃる。
楽しみがたくさんあってうらやましい。



三浦しをんの小説には、同棲している男性が風来坊で、長期間どこか
海外旅行をしてふらりと戻ってくる、という設定が多い。


結婚を決意するほどでもなく、でも残されていると寂しい、という関係が
現代の恋愛事情とフィットしているのだろうか。
それとも、付かず離れずの男性キャラは小説を書くときに動かしやすい
からなのか。



私としては、駄菓子屋の店番をしている百合さんが気になるのであります。
その名のとおり百合なのか、それともノンケなのか。
もうちょっとふくらませてほしかったなぁ、と。