*[映画]劇場版 幼女戦記

今日は割引の日だったので「劇場版 幼女戦記」を見に行った。
公開一週間目の18時からの回で観客は30人弱ぐらいだろうか。


内容はTVシリーズの「幼女戦記」とほぼ変わらない感じだが、
音響がすごく良かった。重低音がすごい。



私はどうも「幼女戦記」の楽しみ方が下手なのか、なんか引っかかる
ものを感じる。
正直、作者が何を伝えたいのかよく分からないのだ。


ジャンルとしては異世界転生ものだが、根本的には全能の神との
戦いがテーマだろうと思う。
文学青年なら、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の中の
大審問官のくだりを連想するだろう。


この劇場版でも、主人公のターニャに対して父の敵を討とうとする
少女が現れ、教会の中で死闘を演じる。
TVシリーズのような、世界が静止して神が語りかけるシーンは一切
ないけれど、構図は同じだ。



作者の主張がターニャに託されているとすれば、宗教・共産主義
リベラル・非合理に対して反対しており、これは新自由主義では
ないかと思う。
いや、それよりもネオリベと呼ぶべきか。
欧州の極右政党の考えに近い。


そのようなネオリベの考えを持つ人が、異世界ものでナチスドイツ
的な軍隊の話を書いていて、楽しみに読む読者がいる。
作品自体はよくできた娯楽作品で、私も楽しんで見た。


けれども、他の人々はどういう水準で「幼女戦記」を見ているのか、
ちょっとよく分からないのだ。


断っておくが、「幼女戦記」を見たからといって、軍靴の足音ガー
とか言うわけではない。
そうではなくて、どういう物語として受け取っているのか、単に
知りたいというだけだ。



何かのヒントがあるかと思って、入場時に特典でもらった冊子を
帰宅して読んでみた。
正直、マンガを読んでも何が言いたいのかさっぱり分からなかった。
原作の小説を読まないといけないのだろう。