*[本]大阪的

大阪のことばで、洗練された様子を「シュッとしてる」と言い表す
ことがある。
大阪にはこの「シュッとしてる」人だってたくさんいるのに、全国的に
特に東日本では下品なイメージになっていることが多い。


私は四国の人間なので、大阪で生活したことはないけれど、東京の人が
いだいている関西の印象はわりと間違っているな、と思う。
というか、彼らは自分の身の回りが世界のすべてだと思っている。


そして残念ながら、この本がベストセラーになったとしても、彼らが
考えを改めることはないだろう。
それほど一極集中は進んでいるということか。



大阪の人はみんな面白い話ができる、というのは、黒人がみんな
身体能力に優れているとかダンスがうまい、という偏見と同じ
だろう。


が、現実には大阪の人で芸人的なトークをする人が、そういうことが
苦手な大阪の人を貶めることもあるらしい。


吉本芸人がメディアで撒き散らしている毒に、地元の人たちも
苦しめられているのではなかろうか。



とはいえ、その吉本芸人が使っていた言葉が、東京の言葉に取り
込まれているのも事実である。
「ヘタレ」とか「逆ギレ」などは、1990年代以降に首都圏で
流通するようになったと私は思っている。
誰か確認してほしい。


こうした芸人の語彙が全国に浸透していくことを、大阪の人たちは
どう思っているのか、ちょっと知りたいところだ。