- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/08/08
- メディア: Kindle版
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だが定時に退勤して土日に休めればそれでよかった。
なぜなら彼女は腐女子だったから。
というイントロから、自分の趣味が周りにバレたり、会社の過去に
どうやらきな臭いものを発見したり、同人仲間の一人が結婚したり、
と具だくさんの展開をみせて面白かった。
三浦しをんはBLに一家言ある人らしく、この小説の中には主人公が
書いたBL小説が断片的に載っている。
素人が書いたという設定だが、やはりスラスラ読めてうまい。
もしかして直木賞作家が書いたBL小説がオフィシャルで読めるのは
これだけなのか。いや、他にもあるだろうけど。
ほかの女性作家も、ひそかにBL小説を書いているのだろうか?
人知れず流通しているのかもしれないし、作者の死後、発見される
のかもしれない。
↓
この小説を読んでいると、今年の4-6月期のアニメで放送された
「ヲタクに恋は難しい」を思い出した。
主人公はOLの腐女子という設定は同じだが、こちらの場合はリア充の
趣味がたまたまオタクだった、という感じだ。
「星間商事」も主人公に風来坊の彼氏がいて同棲しており、
非モテではないのだが、リアリティは「星間」の方が高い。
が、サリメニという東南アジアの架空の国が重要なファクターに
なっているので、なかなか映像化しにくいと思う。
そこをクリアーすれば面白いアニメなりドラマになるだろう。
↓
あと、どうでもいいことだが「まほろ駅前多田便利軒」シリーズに
舌っ足らずな喋り方をする豊満なボディの女の子が登場している。
この「星間商事」にも、みっこちゃんという最後までフルネームが
明らかにならないナイスバディな女の子が脇役にいるが、三浦しをんは
こういうマリリン・モンロー的なキャラクターが好きなのだろうか。
さらにどうでもいいことを言うと、「まほろ駅前」シリーズの主人公は
瑛太だが、鈴木亮平とか大泉洋とかの方がよかったのでは、と思う。
もっとも大泉洋と松田龍平だったら「探偵はBARにいる」になってしまうな。