メアリと魔女の花

ウィークデーのレイトショーで観客は私を含めて3人だった。
映画の感想は、書けば書くほど悪口になってしまうのでやめておこう。
東宝はどのくらいの興行収入を目論んでいたのだろうか? 



私は米林監督が気の毒でならない。
ジブリにさえ入らなければ、今頃は腕のいい演出家になっていたかも
しれないのに。


デビュー作の「借りぐらしのアリエッティ」を見て、私にはある偏見が
刻み込まれてしまい、米林監督の作品を見ると、ついそのことと結び
つけてしまう。


それは、作品の中に宮粼駿の分身が出てきて、主人公を抑圧する、
という関係である。
米林監督にはそんな意図は全くないのだとは思うが、私にはそう
見えてしまい、映画に没頭できないのだ。


アリエッティ」なら小人を捕まえることに執念を燃やす家政婦、
「マーニー」は風車小屋がそれに当たる。
そして「メアリ」はなんとも分かりやすく、マダムとドクターである。
もしかしたらこの二人は宮粼駿と鈴木敏夫なのかもしれない。
(さらに邪推を重ねるなら、メアリを助ける大叔母は高畑勲か)



細田守の「バケモノの子」でも同じようなことを考えたことがある
ので、これはもはや私の癖なのだろう。


しかし、こういうトンデモ説が頭に残ってしまうということは、
それだけ映画に夢中になれなかったということで、「メアリ」も
私にとっては合わない作品だったのだな、と言うしかない。


はたしてスタジオポノックは次回作を製作できるのだろうか。