
- 作者: 大塚明夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/03/26
- メディア: 新書
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重く格好いい声といえば、大塚明夫だ。
(軽くて格好いい声なら山寺宏一で、大塚明夫とは仲が良いらしい)
声優業界のことはよく知らないのだが、確かに若い人が安易に選ぶべき世界では
ないのだろう。
この本では、生き残れるのは才能と運がある奴だけだ、という身も蓋もないことが
書いてある。
まあ、実際その通りなのだろうけど、本書を読んでいると、ずっと大塚明夫と
居酒屋にいて延々と話を聞かされているような感じがする。
まあ1000円足らずでそんな体験ができると思えば、面白いのかもしれない。
本当にセンセーショナルな本にしたかったら、実名を出して批判すべきだった
ろうが、そこまで敵を増やすこともないと思ったのだろう。
たぶん、分かる人には分かるように書いてあるのだと思う。
↓
声優の仕事のひとつに、洋画の吹き替えがある。
外国の映画に日本語でセリフを入れる仕事だ。
私は基本的には字幕派なので、吹き替えはあまり好きではないのだが、
ジャッキー・チェンを吹き替えた石丸博也とか、ピーター・フォークを
吹き替えた小池朝雄のように素晴らしい仕事をしている人もいるので、
一概に否定はできない。
ハリウッド映画を欧州で上映するときは、たいてい現地の言葉で吹き替え
られているそうだが、ヨーロッパの声優業界というのはどんな規模なの
だろうか。
日本みたいにアニメが鬼のように作られているわけではないから、俳優の
余技として行われているのか、それとも声優専業の人が活躍しているのか、
そのあたりが知りたい。
↓
それはともかく、外国映画ではなく日本の映画で声優が吹き替えたら
面白いと思うのだが、いろいろ角が立つみたいで実現していない。
20年ぐらい前の「とんねるずのみなさんのおかげです」のコントで、
とんねるずを森山周一郎らの声で当てているのを見たきりだ。
あれは違和感があったけど面白かった。
例えば、アイドルの棒演技でも、声優が吹き替えるだけで萌えられるのでは
ないかと思うのだが、まあ事務所が反対するわな。
でも、外国人の俳優なら吹き替えても違和感がなくて、日本人なら違和感が
あるのも、考えてみるとおかしい。
そのあたりは慣れてしまえばどうでもよくなるのではなかろうか。