いま、万城目学の「プリンセス・トヨトミ」を読んでいて、もう少しで
終わりそうだ。
と、明日テレビで映画「プリンセス・トヨトミ」が放送されるという。
見たいのだが、できれば全部読み終わってからにしたい。
せめて、あと1日後なら。
なんか悔しいので、レンタルで見ようと近所のTSUTAYAに行った。
CDは何度か借りたことがあるが、DVDを借りたことはほとんどない。
「プリンセス・トヨトミ」は旧作扱いなので、1週間86円(税込み)
だった。
え、86円? CDは250円ぐらいなのに、DVDの旧作ってこんなに安いの?
とびっくりした。
GEOだと50円で借りれるらしい。
なぜこんなに安いのか。
たぶん供給過剰だからだろうと思うが、多くの人が新作ばかり見て、
昔の(といっても2年ぐらい前のものも昔に含まれるのだが)作品を
見向きもしなくなった、ということもあるだろう。
↓
アニメ「SHIROBAKO」に、父一人娘一人、という登場人物が出てきて、
作中のひとりが、なにその小津設定、と言う場面がある。
ネットでは、どうやら「小津設定」という意味が分からない若者が
いるらしく、いくつか「ググっても出てこない」という書き込みがあった。
小津安二郎という映画監督がいて、彼の撮る作品にはそういう設定が
多い、という、言ってみればそれだけの知識である。
別に知っていたからといって威張れるわけではない。
ただ、昔の映画を若者は本当に見なくなったのだなぁ、と思うだけである。
(ちなみに、イデオンも見たことがない人が多いようだった)
↓
新しいものほど良くて、昔のものほど価値がない、という考え方は、
たぶん米国の西海岸で生まれたものではなかろうか。
歴史がない米国は、そうやって開き直るしかなかったのだろう。
それを真に受けて、どんどんバカになっているのが日本ではないか。
古いけどおさえておくべきものを知っておこう、という教養主義(?)は
死に絶えつつある。
我々は豊かな過去の遺産を放棄しているのかもしれない。