Boaz2014-12-19

いま、万城目学の「プリンセス・トヨトミ」を読んでいて、もう少しで
終わりそうだ。
と、明日テレビで映画「プリンセス・トヨトミ」が放送されるという。
見たいのだが、できれば全部読み終わってからにしたい。
せめて、あと1日後なら。


なんか悔しいので、レンタルで見ようと近所のTSUTAYAに行った。
CDは何度か借りたことがあるが、DVDを借りたことはほとんどない。
プリンセス・トヨトミ」は旧作扱いなので、1週間86円(税込み)
だった。


え、86円? CDは250円ぐらいなのに、DVDの旧作ってこんなに安いの? 
とびっくりした。
GEOだと50円で借りれるらしい。


なぜこんなに安いのか。
たぶん供給過剰だからだろうと思うが、多くの人が新作ばかり見て、
昔の(といっても2年ぐらい前のものも昔に含まれるのだが)作品を
見向きもしなくなった、ということもあるだろう。



アニメ「SHIROBAKO」に、父一人娘一人、という登場人物が出てきて、
作中のひとりが、なにその小津設定、と言う場面がある。


ネットでは、どうやら「小津設定」という意味が分からない若者が
いるらしく、いくつか「ググっても出てこない」という書き込みがあった。


小津安二郎という映画監督がいて、彼の撮る作品にはそういう設定が
多い、という、言ってみればそれだけの知識である。
別に知っていたからといって威張れるわけではない。


ただ、昔の映画を若者は本当に見なくなったのだなぁ、と思うだけである。
(ちなみに、イデオンも見たことがない人が多いようだった)



新しいものほど良くて、昔のものほど価値がない、という考え方は、
たぶん米国の西海岸で生まれたものではなかろうか。


歴史がない米国は、そうやって開き直るしかなかったのだろう。
それを真に受けて、どんどんバカになっているのが日本ではないか。


古いけどおさえておくべきものを知っておこう、という教養主義(?)は
死に絶えつつある。
我々は豊かな過去の遺産を放棄しているのかもしれない。