テレビで「鍵泥棒のメソッド」をやっていたので、最後まで見てしまった。
映画館で封切られたときから気にはなっていたのだが、ぐずぐすしている
うちにチャンスを失っていたのだ。面白かった。
この映画の監督は、なんとなくビリー・ワイルダーが好きな人なのではないか、
という気がする。三谷幸喜は嫉妬するのではなかろうか。
堺雅人が、芝居の下手な役者を演じていても、なんとなく上手に見えてしまう。
でも、芝居の上手な人は、下手な役者を演じられるものなのだろうか。
まるっきり素人の演技ならともかく、売れない役者の演技は難しそうな気がする。
キャスティングでうまかったのは広末涼子だった。
トウの立った几帳面な雑誌編集者、というキャラクターが妙にハマッていた。
これからも、「地味で残念な美人」というオファーが来そうな気がする。
香川照之は安定のうまさで、前にも書いたが、橋下徹の半生を演じてもらい
たい。でも、そんな作品を作る人はいないだろうな。
ところで、映画のラストで香川照之がベントレーを電柱にぶつけてしまって
いたが、あれはどうしてだろう? 広末涼子に会いたくて戻ってきたから
なのだろうか。