連続テレビ小説「あまちゃん」は、来週から東京編だ。
もう楽しみでしょうがない。
最初のころ、このドラマを見ていて違和感があった。
それは、主人公のアキが、東京出身なのに、すぐに東北弁を喋り
こなしていたからだ。
東京出身の人は、方言を喋ることができない、というのが私の
経験則だ。役者でもなかなか難しい。
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逆に、地方出身者は、東京では標準語を喋る。
多少なまりは出るけれど、非常にうまく東京人に擬装する。
(頑なに関西弁で通す人もいるが)
というのも、方言で喋る人も、ものごころつくころからテレビなど
で標準語と接しており、二重言語生活をしているからだ。
書き言葉でも標準語で学習しているし。
東京ネイティブは方言の蓄積が足りないので、大人になっても話す
ことはできない。
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私も、松山では“◯◯じゃけん”と喋っていても、東京では“◯◯
だからさー”などとスカしていた。
相手が標準語だと、それに合わせなければ田舎者だと思われると
怯えていたのだ。
「あまちゃん」では、それが逆転している。
東京から地方に来た子が、地方に溶け込むにつれて言語を変えて
いる。
もっとも主人公は、都会者だと思われるのが嫌で標準語を喋らなく
なったのではなく、北三陸の街が好きだから方言になったのだ。
スカしたことを言えば、標準語の同調圧力から解放されたのである。
東京編になったら、また標準語に戻るかどうかは分からないが、
できればずっと方言のままでいてほしい。