
- 作者: 松井優征
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/11/02
- メディア: コミック
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ですよ、と書いてあったので買ってみた。確かに面白かった。
謎の生物が月を破壊し、次は地球をぶっ壊すと宣言。
しかし、卒業までに暗殺できるかどうかを条件に、その生物はとある
中学の教師になる。
特徴はマッハ20で動けるスピート。あらゆる兵器を無効化する。
人間には無害だが謎の生物には有効な武器を配り、担任vs生徒の、人類
の存亡を賭けた戦いが始まる。
設定だけ読むと、なんのこっちゃ、と思うかもしれないが、「バクマン」
でいうところの、邪道な王道マンガである。
↓
塾講師だったので、中学生が教師をどのように見ているかはだいたい
分かっている。
教師が生徒より優れているかどうか、値踏みをするのである。
もちろん、中学生なので、その判断は視野が狭く適正ではない。
しかし、彼らは教師の能力が自分より上だと認めない限り、絶対に
敬意を抱かない。
勉強をやる気のある子だったら、自分が教える教科で何でも知っている
ことを分からせればいい。これは楽である。
問題は、勉強する気があまりない子である。
彼らにとっては、勉強のできる大人というのは、あまり尊敬の対象に
ならない。
スポーツができるとか楽器が演奏できるとか、面白いトークができる、
というような、芸能人のようなスペックを求めているのである。
なので、中学校の先生はなかなかしんどい。
ところが、このマンガを読んでいくと、明らかに人間ではない先生が、
うっすらと生徒の尊敬を得ている。触手がたくさんあるのに。
なぜかというと、この先生はすごい、と生徒に思わせているからである。
それだけで学びの回路は開かれる、と内田樹は言っている。
ぜひ本人にも読んでいただきたい。
↓
今週の週刊少年チャンピオンで最終回になってしまったが、「ガキ教室」も
面白いマンガだった。

- 作者: 小沢としお
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2012/06/08
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しまう話である。中盤に迷走する部分があるが、わりとリアルな底辺層の
生活を描写している佳作だと思う。