ハッピーフライト

ハッピーフライト ビジネスクラス・エディション(2枚組) [DVD]

ハッピーフライト ビジネスクラス・エディション(2枚組) [DVD]

お正月を利用して見てきた。面白かった。
11月中旬に封切られた映画なので、今週末には終わってしまう。
それでも、まだお客さんはけっこういた。口コミのためだろうか。


監督は航空映画の傑作「大空港」を意識していたのかどうか、飛行機に
まつわる人々を俯瞰してとらえており、全体としてひとつのエピソード
にからんでいるあたり、脚本が練れている。

もうひとつ気に入ったのは、俳優の顔である。
映画なので美男美女が登場するのはいいのだが、全てのキャストがそう
だとリアリティがない。


その点、この映画ではフツーの人の顔をしている俳優や女優を選んでい
て良かった。
例えば航空管制室の人とか整備の人なんかは、すごくいい演技をしてい
たと思う。


この映画には、キャビン・アテンダントに怒鳴り散らす男が登場する。
実際、こんな人がいるから描いたのだろうが、こういう奴は屈強な男が
ボコボコにしてやればいいと思う。
外国の航空会社には、女性のほかにも男性の客室乗務員がいる。日本も
そうすべきではないか。


全日空が全面協力した映画なので、タイアップ臭がするのは否めないが、
それでも綾瀬はるかが乗客を勝手にあだ名で呼ぶところや、地上勤務と
キャビン・アテンダントの確執などが描かれていて面白かった。


ただ、綾瀬はるかが白ワインを頭からかぶり、エプロンにゲロを吐かれ
た直後に女子高生が写真を一緒に撮ろうとするシーンはどうかと思った。
臭いがあるし、彼女たちもさすがに空気を読むのではなかろうか。


最後にフランク・シナトラの歌が流れる。
私が知っている映画では「エグゼクティブ・デシジョン」でも同様にシ
ナトラの歌で終わっていた。この映画も航空映画の傑作である。

なぜ、飛行機が無事に着陸したとき、フランク・シナトラの歌声がぴっ
たり合うのか、誰か説明してくれないだろうか。


どうでもいいことだが、私は副パイロット役の田辺誠一を、途中まで
ずっと堺雅人だと思っていた。
どちらが演じても違和感はなかったはずだ。