うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]

私のオールタイムベスト3に入る映画である。
というより、無意識に刷り込まれているといった方がいいかもしれない。
なので、自分の無意識をえぐりだして語るのはとても難しい。


今日BS-2で放送され、その後「BSアニメ夜話延長戦」を見て、やはりこの作品は自分にとって特別な
ものだな、と思った。
まず、最初に見た時機である。ちょうど高校2年になる前の春休みだったと思うが、このタイミング
で初めて見たからこそ、今になっても引っかかり続ける映画になったのだろう。


また、当時はネットの掲示板で映画について盛り上がるという手段がなかったので、地方の高校生は
オタクの友だちと語り合うぐらいしかなく、その情熱をくすぶらせるだけだった。


DVDはおろか、ビデオですら気軽に買えるものではなく、84年ぐらいにはLPレコードで映画を補完する
のが普通だった。
LPレコードは音楽編とドラマ編の二種類がリリースされており、音楽編はBGM集で、ドラマ編は映画の
音声をそのまま二枚組みのLPレコードに落としたものだった。
(音楽編はのちにCDで再販されたものを買った)


私はドラマ編をカセットテープにダビングして、寝る前に繰り返し聴いた。
目を閉じて音だけを再生しながら、映画館でみた映像を脳裏に浮かべるのである。
若い人には信じられないかもしれないが、こういうことをしていた人は他にもたくさんいたと思う。
じゃないとドラマ編のLPレコードなんて出さないだろうし。


もし、手軽にDVDが手に入り、ネット上で映画について盛り上がることができていたら、自分だけが面
白いと思っているのではないか、と不安になることもなかっただろう。


というのも、「ビューティフル・ドリーマー」の人気が全国的にどのくらいあったのか、地方の高校生
が知るすべはなかったのだ。
映画の興行成績が良かったわけでもないし、当時からアニメは差別されていたから、まともな映画評も
なかったような気がする。


ただ、映画が封切りされてしばらくして、「トップテン」だったかに主題歌を唄っていた松谷裕子が出
演し、『愛はブーメラン』を熱唱した。歌謡曲を唄う人たちがいる中で、すごく浮いていたけれど、な
んだか嬉しかったのをよく憶えている。


また、何かの歌番組で当時レベッカのボーカルだったノッコが「ビューティフル・ドリーマー」はすご
い映画だ、と語っていたのも記憶に残っている。司会者や他の人は全員ポカンとしていたけれど。


もしかしたら、オタク的言論がまとめられる以前のメディアでは、「ビューティフル・ドリーマー」は
一種のカルト映画として認識されていたのかもしれない。




ところで、今回見て思ったのだが、なぜ夢邪鬼は夢の世界のリセット装置である獏を用意していたのだ
ろうか? しかも、あたるの前に獏を呼ぶラッパを不用意に出しているし。
万事、用意周到な夢邪鬼にしては杜撰すぎると思うのだが、これも策略のひとつなのかしら。


本文と写真はまったく関係ありません

( ´ Д `)<ダーリン♪