とうとう終わってしまった。
私は、青春を描いた物語の、その後のエピローグが大好きだ。
古くは「アメリカン・グラフィティ」とか、「スタンド・バイ・ミー」とか。
たいてい、重要な人物が死んでたりするけど。
最終回では、琵琶湖で開かれる全国大会に、悦ネェ(鈴木杏)が到着するところから始まる。
みんなは温かく迎え入れてくれるが、やはり悦ネェが漕がないとやる気が出ない。
悦ネェは
みんな逃げとるだけや。そんなん私ゆるさんよ。
いま頑張らな。言い訳したらいかんのよ。
と励ます。
彼女は「6人目のクルー」として、陸から全力で応援することにしたのだ。
だが、結果は4着。準決勝には進めなかった。
これで彼女たちの三年間の部活は終わった。
それでも、仲間たちは
悦ネェがおったから、私たちやってこれたんよ。
と称えあうのだった。
秋になり、ボート部員たちも、いよいよ進路を決めなければならない。
悦ネェは東京で写真の専門学校へ進むことにする。
父親(大杉連)は猛反対するが、他の家族は見守ることにするのだった。
卒業式のあと、最後に5人でボートを漕いで、三年間を回想するボート部員たちは、
高校生活=ボートすなわち○(まる)
という方程式を口々に言って、部活に別れを告げるのだった。
出発前日の夜、関野(錦戸亮)が悦ネェを呼び出す。
関野は東京の商船大学に進学すると言う。
俺は悦子のこと、ずっと見てきた。
これからもずっと、大勢の人間にまぎれても、俺は悦子のことだけ見とる。
と告白し、連絡先のメモを渡すのだった(←携帯持ってないのだろうか‥‥?)
ラストで悦ネェはフェリーに乗って松山を離れる。
遠くには父親がそっと見送りに来ている。ベタな演出である。
フェリーが岸から離れると、ボート部の仲間たちが「がんばっていきまっしょい!」と
悦ネェに声援をおくって見送るのだった‥‥。
しかし、松山から東京に行くんだったら、ふつう飛行機だろう(^^;
悦ネェは飛行機が怖いという設定なのかもしれないけど。
こうして、ひとつの青春の物語が終わった。
高校の部活には、こうして回想してしまう魔力があるのである。
あえて、青春真っ只中の物語を「ウォーター・ボーイズ」や「スウィング・ガールズ」で
作っている矢口史靖はすごいなぁ、と思う。
さらに蛇足。
このドラマでボート部員を演じた役者たちの、その後も気になる。
映画版では、主演の田中麗奈以外はパッとしなかったのだが、ドラマ版ではどうだろうか。
私は相武紗季が好きなので、いろんなドラマに出てほしい。
あ、佐津川愛美は、映画「蝉しぐれ」が来月公開ですね。
岩佐真悠子はグラビアで活躍するのかな。
中浦真由美‥‥えーと、とりあえず
がんばっていきまっしょい!