つんく♂の啓蒙主義

先週発売されたモーニング娘。のシングルはスパニッシュ・テイストである。
つんく♂は、いろんなジャンルの音楽を提示している。
これはなぜだろうか? 
私は、啓蒙ではないかと思う。
(啓蒙というのは、あんまりよく知らない人に、こんなのもあるよ、と教えること)


以前、どこかのインタビューで読んだことがあるのだが、彼は次世代のミュージシャン
に対して、音楽文化の継承をしていきたい、と言っていた。


自分のソロ作品で、ビートルズビリー・ジョエルのようなメジャーな洋楽を
カバーしているのも、そのためだろう。


恐らく、つんく♂にとってモーニング娘。のシングルというのは、世間に対して
「こういう種類の音楽もあるよ」と提示するためにあるのではなかろうか? 
まだまだモーニング娘。というブランドは力があるので、いろんなことを試して
みたいと考えているのかもしれない。


ただ、多くのファンからは
シングルの売り上げがよかった時代のファンク路線に戻ってくれれば、再びモーニング
娘。は大ヒットをものにできるだろう、という意見が出ている。


私もそう思うのだが、大ヒット曲は楽曲だけで決まるものではなく、プロモーションや
流行あるいは運といった要素が組み合わさってできるものだ。
(じゃないと「泳げ!タイ焼きくん」はなんで売れたのか説明できないだろう)


だから、啓蒙主義者としてのつんく♂は、敢えて別のジャンルの音楽に挑まざるを
得ないのかもしれない。
私は、その生き方を「ロックやな」と思う。