やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6.5

円盤は買っていなかったので、特典小説をまとめてくれてうれしい。
アニメ13話の体育祭の話だったが、アニメに出てこないエピソードが
こんなにあったとは。


私が最も充実した内容だと思っていた文化祭編に負けず劣らず、この
体育祭編もよかった。
というより、相模南というキャラクターを描いた前後編として読むべき
物語なのかもしれない。


しかも、著者は相模南がほとんど成長していない姿をあぶり出している。
文化祭編では比企谷八幡のおかげで辛うじて救われた体面が、体育祭編では
崩れてボロボロになる。



進学校は、成績によって選別された人が集まっているので、決して社会の
縮図ではないのだが、俺ガイルの舞台の学校はサラリーマン社会の縮図に
なっているような気がする。


なので、相模南のようなプライドだけは高くて使えない人、というのは
よく見るタイプである。そして、そういう人がある日突然心を入れ替えて
いい人になることもありえない。そのあたりはリアルだ。


しかし、私のようなオッサンが読んだら面白いのだけれど、ラノベの読者層に
とってはどうなんだろうか。
中高生にとっても、学校にああいう奴いるよな、みたいな読まれ方をされている
のかどうか、ちょっと心配だ。



できれば、文化祭編と同じように、じっくりとアニメ化してほしかったのだが、
もったいないことをした。
6.5巻を読んでから、あらためてアニメ13話を見て、やっぱり物足りないと思って
しまった。


アニメ第2期は、原作のドロドロした部分も取り入れて製作してほしい。
といっても、同梱していたCDのクリスマスパーティーのようなエピソードも
好きなので、そのあたりはバランスだと思うけど。


監督は引き続き吉村愛でお願いしたいです。シリーズ構成も菅正太郎で。