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イノベーションとは何か。
世の中に自分の欲しいものがないので、作ってしまうことである。

その人の欠乏感が、多くの人の需要と合致したあとで、事後的に
イノベーションと呼ばれる。

普通の人は、なんだか不便だなぁ、と思っていても、自分で何が
足りないのか気がつかないし、気がついたとしても自作する能力
がない。

ということは、産業界が欲しがるイノベーションは、とりあえず
思いついたら作ってみよう、という子供を育てることから始まる。
どんな下らないものでもかまわない。邪魔をしないことだ。

ただ、世の中は便利になりすぎており、欠乏感を持つことはあまり
ない。あったとしてもニッチな需要かもしれない。
できれば、ドラえもんの道具のようなスケールで考えてみてほしい。

なんか売れそうなもの作って、という業務命令を出した会社で、
イノベーションが起こることはないだろう。
欠乏感のないエンジニアは、ものを作る資質がないと思う。