マンガの技術史

ゴージャス宝田のインタビューが載っているブログを見ていて、
別のところにとんだところ、俗に言う「乳首残像」の発祥はい
つか、という記事がありました。


「乳首残像」というのは、現在のエロマンガで多用されている
表現方法で、エッチなことをしておっぱいがゆさゆさと揺れる
様を表現するときに、乳首も同時に揺れる軌道を描くもので
す。


こうして文章で書くと、なんのこっちゃと思うかもしれません
が、見れば分かります。


その記事によると、世界で最初に「乳首残像」を描いた人は、
奥浩哉で、1988年のことだそうです。


これは素晴らしい研究です。
埋もれてしまいがちなことを調べてしまう、まさにネットなら
ではの発表といえましょうか。


できれば他のエロ表現についても、包括的・網羅的に収集して
いただき、一冊の本にしてもらえればうれしいです。


で、思ったのですが、エロマンガに限らず、マンガの技術史と
いうものは、これまで語られてきたのでしょうか? 


手塚治虫に衝撃を受け、大友克洋インパクトを与えられた、
という大まかな流れはありますが、細かい部分で、あれはみん
な真似した、という技術が、たぶんたくさんあるはずです。


例えば、スクリーントーンの削り方とか、困ったことを表現す
るときに顔に縦線を入れるとか、そういうことは誰が最初にや
って広まっていったか、ということです。


これって、ポピュラー音楽でいうと、あのリフは誰が考えたの
か、という話に近くて、そういうのは誰もまとめてないので、
マンガも同じように面倒かもしれません。


ただ、マンガの学部を持っている大学あるいは大学院は、そう
いうことを研究して社会に還元してほしいものです。
誰かやっているのでしょうか?