よしお

小5の国語で、群ようこの「天国と地獄」という小説の一部を使った
問題を解いていた。


まず、全員で一文ずつ朗読をして内容を把握する。そして登場人物を
整理して、どんな物語なのかを理解させる。


私は「天国と地獄」という小説を読んだことがないが、問題に使われ
ている文章を読むと、どうやら小学生の運動会のリレーの話らしい。
主人公の女の子の視点から、全員リレーで盛り上がるクラスの様子を
描写している。


リレーでは、タケダ君という走るのが苦手な少年が4位になってしまい、
次に走るタモツ君に期待がかかる。
別の男の子がタモツ君に
「よおし、大丈夫だ」
と励ますのだが、ここを朗読した子が「よおし」を「よしお」と読み
間違えた。


「よしお、大丈夫だ」
他の子が一瞬きょとんとして、大爆笑になった。
よしおって誰だ? 勝手に登場人物を増やすな、と言いたい放題だ。
私も思わず笑ってしまった。


あんまり面白かったので、「よしお」は他のクラスのバトンを落とした
奴、という設定にした。
この授業は盛り上がったので、きっと生徒たちも楽しかっただろう。